南米旅行記
ブラジル、 アルゼンチン、 ペルー

2018/3/16〜27


 1日目 3月16日(金)
関西空港 ⇒ ロサンゼルス

 イグアスの滝とマチュピチュは、長年、行きたいところのリストには入っていたが、高山病などが心配なこともあり、なかなか具体化しなかったが、昨年11月、まだ迷いながらも、とりあえず申し込んでみた。現地の情報を色々と調べてみても、不安は解消されなかったが、今回行かなければ、きっと一生行かないだろうと思い、2月中旬、思い切ってツアー代の残金を振り込んだ。

 3月に入ると、咳が続いたり、直前に何と軽いぎっくり腰をやってしまったりして、さらに不安な出発となってしまったが、まっすぐに歩いている分には痛みも感じないので、予定通り、10時前に家を出て、品川から新幹線で新大阪へ。写真を撮り損ねたのが残念なほどかわいい和食のお弁当を買って関空特急”はるか”に乗車。プラットフォームで待つ間、気温の低さにビックリ! カーディガンとネックウォーマーを持ってきていて良かった・・・。



14:50、関西空港に到着。神戸のいとこと、昨年12月のタスマニア旅行以来、3ヶ月ぶりに顔を合わせる。春休みのせいか、空港内はアジア人の観光客でごった返している。クラブツーリズムのカウンターで添乗員の名倉さんと会い、JALカウンターでスーツケースを預ける。セキュリティチェックと出国審査を済ませると、シャトルで30番ゲートまで行き、その近くのさくらラウンジでおやつを頂く。







17:20、JAL060便に搭乗。1DとGで、中央の列の一番前。前回のJALの時とは機材が違うのか、シートの形状が異なっている。18時、離陸。
南米までの直行便は無いので、ロサンゼルス経由でペルーのリマ、ブラジルのイグアスまでのチケットとなる。
ロスまでの所要時間は約10時間。デジカメの時刻の設定は、国ごとにいちいち変更すると時間が前後しておかしなことになるので、帰国までずっと12時間遅れで設定。






アメリカの税関申告書を書いたりしていると18:30に夕食のメニューが配られる。サーロインステーキをチョイス。19:00頃から夕食のサービス。ステーキを口に運ぶのに身体を前傾させるとぎっくり腰の部分が痛んだが、それから後は特に痛みを感じることもなかった。21:00近くになってやっと終了。シートを平らにして眠ることに。
目が覚めると、3時。軽食のサービスの音がしているが、食べないことにしてあったので、OK。6時間ほど、よく眠れた。時計を到着地のロサンゼルス時間に合わせると、16日の11時に逆戻り。時差は16時間遅れ。




11:47、ロサンゼルス空港に着陸。気温13℃、晴れ。機械による入国検査を無事にパスして、13時に空港の外に出たものの、ホテルのシャトルバスを45分も待つことになった。やっと乗り込むと10分ほどでホテル”ラ・クウィンタ”へ。宿泊する訳ではなく、ペルー行きの飛行機までの待ち時間が長いので、ここで休憩。1023号室。広くてきれい。シャワーを浴びてさっぱり。添乗員さんから渡されていたブラジルの入国カードに記入。







さすがにお腹が空いて、外へ食べに出る。ホテルの目の前にサブウェイが見えたが、横断歩道ははるか先。歩くうちにマクドナルドを見つけて入ってみる。自動販売機での注文にチャレンジするがうまく操作できず、手招きされてカウンターへ。トリプルのチーズバーガーとコーヒーで約5ドル。コーヒーはSサイズでも量が多すぎて飲みきれない。16時半、ホテルの部屋に戻る。ベッドに横になったら、ちょっと眠ってしまった。
17:50、ホテルのエントランスに集合して18時発のリムジンバスで空港に向かう。はじめてのロサンゼルスだったが、観光するほどの時間は無かったのが、残念。道路の中央分離帯の高いヤシの木の並木が印象的。



18:10、再びロサンゼルス空港に戻ってくる。5年前に改装された綺麗なトム・ブラッドレイ国際線ターミナル。ラタム航空のカウンターでチェックインの後、セキュリティチェックの列に並ぶ。全身スキャナーが稼働中なので、覚悟をしたが、係員が手招きをしてくれて、そちらは通らなくて済んだ。

19時半、一旦解散となり、157ゲートまで行ってひと休み。搭乗開始が20:30のはずが、21:00を過ぎてやっと搭乗。3+3+3列の大型機。席は35Jで最後列。飛行時間はペルーのリマまで8時間半ほどあるのでラッキー!と思っていたら、後ろにカーテンで囲われたクルー用のシートがあり、最後列ではなかった。22:00やっと離陸。後ろの席に誰もいない時には、シートの背を倒して眠る。23時半、夕食のサービス。パスタかチキンの二択で、パスタをチョイス。ラビオリのトマト味で結構おいしかったが、時間が遅いので半分だけ頂くことに。



2日目 3月17日(土)
リマ ⇒ イグアス
 
朝食のサービスの音で目が覚めると4:15。よく眠った。オムレツとフルーツ、美味しかったが半分でごちそう様。フルーツと温かい紅茶が美味しい。時計をペルーの現地時刻に合わせて2時間進める。時間差14時間。7:40、リマ空港に着陸。気温22℃、天気はどんよりしている。


セキュリティチェックを済ませ、この後、更にブラジルのイグアスまで飛ぶが、8:20に一旦解散となり、搭乗開始の11:30までフリータイム。ゲートの表示はまだ出ていないので、各自確認するようにとのこと。しばらく空港ビル内のショップを見て回る。アルパカ製品などのカラフルなグッズが目を引く。飾り物などもユニークで面白い。1時間近く歩くと疲れたので、窓際の空いている椅子を見つけて座る。添乗員さんから眠りこけないようにと注意されているので、眠気と闘いつつガイドブックを読む。壁のモニターでサムスンのCMの動画を繰り返し流しているが、教会の中にいる女性がズームアップされると、お笑いの光浦靖子に似ているのがおかしい。




やっとゲート番号が14と出て、移動。ラタム航空の機材を探すが、LANという文字しか見えないと思っていたら、LANとTAMという二つの会社が合併してLATAMになったという添乗員さんの説明で納得。日本ではあり得ないことだが、機材は合併前のままで使っているとのこと。その後、11:40になって、ゲートが19に変更になり、また移動。またしばらく待たされて、予定より1時間遅れの12:30にやっと搭乗開始。3+3の中型機。席は5Bと5Cだったが、空いているということで、4Aの席に移る。天気は晴れ。





13:10離陸。茶色の四角い建物がびっしりと建ち並ぶリマの上空から海上へ。
イグアスに向けていくと、やがて山岳地帯へ。14時、昼食のサービス。ハム・チーズのサンドイッチは美味しくて完食。プディングは甘すぎて半分だけ。
離陸から2時間余り過ぎて気づくと、眼下には田畑が広がっている。真四角のタイルを貼り付けたようで面白い。そのうち、畑と小さな家々と森の混在したきれいな景色になってきた。突然、進行方向に縦に大きくて鮮明な虹!また少し行くと、都会の景色に。大きな川はイグアス川か。高層ビルも見える。再び田園風景になって、ゴルフ場があると思ったら、やがて着陸。16:50、深紅の夕焼け空がきれい。




イグアス空港は、ローカル空港で、タラップで降りてターミナルビルへ。入国審査は係官が二人しか居なくて、うち一人はブラジル人担当。ても、ベテランの添乗員さんが機内の席を前の方に切り替えて下さっていたおかげで先に出られて、審査の順番も早く、17:20にはバスへ。

ホテルまで20分、夜の道を走る。すごい夕立が降ったとのこと。ガイドの女性はブラジル生まれ日系3世のリディアさん。おばあさんから習ったという上手な日本語でのお話を聞きながら行く・・・明日は気温が高く、雨模様で湿度が高いという予報。南半球だから秋に入るはずなのに、異常気象で涼しくならない。イグアスとは「たくさんの水」という意味。世界一の水力発電所が建設され、ブラジルの電力の17〜25%を担っている。不景気で、治安が悪くなったので散歩は慎むようにとのこと。




ほどなく、ホテル、ウィンダム・ゴールデン・フォズに到着。501号室。ベッドルームの他にソファーの部屋とキッチンもある、スイートかコンドミニアムのような作り。落ち着いた色調。テレビは2台。スーツケースが届くのを待って、19階のレストランで夕食。
今回のツアーのメンバーは全部で8名。私といとこの他は、三組のご夫妻。添乗員さんは英語、スペイン語も堪能なベテランのよう。
シャワーを浴びて、23時就寝。16日の朝に東京を出てから移動に丸二日。いよいよ明日から観光開始!。



3日目 3月18日(日)
イグアス(ブラジル側)



7時起床。快晴!
8時から朝食。食後、行かないようにと言われたのとは反対側の通りまで出てみる。蒸し暑い!今日はハイキングなので、荷物はリュックに詰め、9時半集合。
8人なのに大型バスで出発。最高気温36℃の予報。








しょっぱなの観光は、イグアスの滝上空のヘリコプターでの遊覧飛行。まずは、ヘリポートまで行く。
10:20、7人乗りのヘリコプターに乗り込む。窓際の席をゲット。飛び立ってジャングルの上を飛ぶうちに茶色のイグアス川、そして、白い水しぶきを上げる滝が・・・見えてきた、見えてきた!急旋回したりして、あちらから、こちらから滝に迫り、スリル満点!きれいな虹も!
名残惜しかったが、約10分でヘリポートに帰還。






バスに戻り、お土産屋さんへ。カラフルなたくさんのグッズに目移り。絵葉書と切手を買う。店の裏に回ると、籠の中に黒い羽にオレンジ色の大きなくちばしのオオハシがいる。
11:45、バスでレストランに向かう。大きなお肉を目の前の大きなグリルで串焼きにして、鶏、豚、牛、ソーセージと、次々テーブルに持ってきて切り分けてくれる。ブラジルの名物料理でシュラスコというらしいが、塩味が結構きつくて、肉質も柔らかくはないので、あまりたくさんは食べられない。







13時、バスでイグアスの滝の観光に向かう。国立公園なので、入口で一旦バスを降りて人数確認の後、またバスへ。13:25、バスを降りて歩き始めると、いよいよ期待のイグアスの滝が目の前に!滝を右に見ながら遊歩道を行くと、歩くにつれ変わる景色が素晴らしい。模様が数字に見える珍しい蝶や羽の裏表で色の違う蝶、トカゲなど、色々見かける。45分ほどで滝を間近に見上げるような場所まで来る。凄い迫力!







次に階段を降りて、滝を左手に見ながら長い桟橋を渡る。カッパを着なくても大丈夫と言われて渡り始めてしまったが、時折、水しぶきが雨のように降り注ぎ、汗で濡れたシャツがさらにビショビショに。日曜日は発電量が少ないので、上流で放流しているそうで、朝よりも水量が増えている。桟橋から戻ってまた階段を上がり、滝を再び間近に見て、さらにエレベーターで上がり、上からの眺めも楽しんで、15時過ぎ、イグアスの滝とお別れ。ハナグマもたくさんいて、かわいかった。





バスでホテルまで30分ほど。部屋に戻ると16時。夕食は19時からなので、先にシャワーを浴びることに。滝の水しぶきと汗でぐっしょりの身体をさっぱりさせてから夕食へ。
テーブルでご一緒のご夫妻とお話していると、思いがけないご縁があることにお互いビックリ。食べ終わっても共通の話題で盛り上がり、しばらくおしゃべりを楽しんでから部屋へ。
もうシャワーも終わっているので、明日の準備をしてテレビを見ながらベッドに横になっているうちにいつの間にか寝入ってしまった。多分、21時頃就寝。



4日目 3月19日(月)
イグアス(アルゼンチン側) ⇒ ブエノスアイレス

6時起床。お天気は晴れ!7時から朝食。ホテルの外へ出て、通りの向こう側まで渡ってみるが、住宅街で、特にめぼしいものは見当たらない。



10時集合でバスで国境へ。国境付近での写真撮影は禁止。
ブラジルを出国してアルゼンチンへ。両国の間を流れる川の橋が両国の色に塗り分けられている。
10:20アルゼンチン入国へ。ガイドさんが手続きをしてくれる間、バスの中で待つ。超速で10分ほどで通過。アルゼンチンは治安が悪く、物価も高いとのこと。
10:45、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイの三国の国境が接している地点で下車。大きな川の合流地点でもあり、三国の国旗のモニュメントがある。

またバスに戻り、国立公園に入るが、まずは昼食。ここでも焼いた大きなお肉を持ってきてくれるが、申し訳ないことに、食傷気味。





12:35にレストランを出て、12:45発のトロッコ列車へ。風は無く、気温が高いので、蒸し風呂のよう。でも、貸し切り状態に近く、「こんなのは10年ぶり」と添乗員さん。確かに、すれ違った列車は満席で、「あれが普通」とのこと。
車内にもきれいな蝶がたくさん飛んでくる。
30分後、終点の「悪魔の喉笛駅」で下車。
駅の外の水たまりに何か黄色いものがたくさんあると思ったら、小さい蝶で、私たちが近づくと一斉に飛んで、花吹雪のよう。






川の上に渡された金属製のトレイルを渡る。木々の多いところでは蝶にぶつかりそうになったりもしながら、ガイドさんについてくねくねと渡っていく。川の中には巨大魚もいるとのこと。

20分ほど歩いた頃、突然、滝が目の前に。アルゼンチン側は、ブラジル側とは違い、滝をほとんど目の高さで見る感じなので、すぐ近くまで行かないとそれと気づかない。滝との距離も近い。滝の全景を見られるのはブラジル側だが、迫力はアルゼンチン側の方が上かも。黒っぽい蝶が滝の前を飛んでいる。






しばらくその感激に浸っていたが、声をかけられて、また来た道を戻る。丁度14時発のトロッコ列車に間に合って、乗り込んだとたんに雨が降り出す。
14:20、中間駅でトロッコを降りてアッパートレイルへ。小さめの滝がたくさん落ちているところを見ながら、15:15、中間駅に戻る。ここでも出発間近の列車に間に合い、3人で座っている席を見つけて、間に入れてもらう。今朝からの全てのタイミングの良さにビックリ。
顔に当たる風が気持ち良い。15:30、トロッコを中央駅で降りて、迎えのバスを待つ。





15:45、雨が降り出した中を、バスに乗り込む。
汗と雨で濡れて気持ちが悪く、クーラーの効いた車内で寒くもあったので、順に後部座席に行って上着を着替える。
行程がスムーズに進みすぎて時間が余ったため、車内で時間つぶし。16:30、夕食のお弁当が配られる。日系人のお店に頼んで作ってもらったものとのこと。これから向かうイグアス空港の中は飲食禁止なので、バスの中での食事。
前の座席の後ろに付いている椅子の背のようなのを手前に斜めに倒して、膝から下を載せると、とても楽!こんなの初めて!





降り続く雨の中をバスは空港へ。17時、アルゼンチンのイグアス空港に到着。ここで足掛け3日間お世話になったガイドのリディアさんとお別れ。彼女には、日本への絵葉書の投函を依頼。いつ頃届くことやら。
国内線のラタム航空のカウンターが空くのを待ってチェックイン。ブエノスアイレス行きは混んでいて、席がバラバラになる。18:30、セキュリティチェック通過。外は、もう雨も止み、青空に夕焼け。とっても雄大で綺麗!
19:20出発。しばらくして飲み物のサービス。温かいミルクティーが美味しい。機内の照明が暗くなったが、席が最後列のため、後ろで乗務員の男女がけたたましくしゃべる声がうるさい。





約1時間半の飛行で、20:50、ブエノスアイレス アエロパルケ空港に無事着陸。アルゼンチン人は拍手!昔を思い出す。
受け取ったスーツケースを転がしながら、現地ガイドのルミさんについて空港内を250mも移動して、21:35、やっとバスへ。ルミさんは、小柄で、しっかりした感じの人。車中で話を聞きながら行く。・・・ブエノスアイレスは、世界一広いラ・プラタ川に沿っている。1ドルは19ペソで、1ペソは5.3円。
液体を掛ける詐欺が横行している。スリに注意。

空港の近くのスラム街の脇を通り、道幅 140mの大通りに出る。21:55、ホテル・デ・ラス・アメリカスに到着。部屋は906号室。旧式のホテルだが使い勝手は良いとのこと。シャワーを浴びて、24時就寝。
今日は、すべてがタイミング良く進み、ほとんど青空の下を歩けたし、すごい雨の時はバスの中で、本当にラッキーだった。(写真はイグアスの滝のチケット)



5日目 3月20日(火)
ブエノスアイレス ⇒ リマ 


7時起床。8時から朝食。その後、ホテル周辺の散策。近くの公園には緑がいっぱい。犬を遊ばせている人が大勢いて、犬も品評会のよう。大通りに出ると、「酔っぱらいの木」と呼ばれるピンクの花の木の並木が素晴らしい。白い花のもあり、樽のような幹にトゲがある。緑色の実も。中世のヨーロッパ調の建物も多いが、歩道の整備はあまり行き届いていなくて、時々穴が開いているので注意。次のブロックまで歩き、角を曲がると、なんと、紫色のジャカランダの花が!2ブロックをぐるりとまわって部屋に帰る。
NHKワールドが見られないので、現地のアニメを見る。ストーリーの分からないところはあるものの、色がとてもきれいで、豚、ヤギ、ウサギなどのファミリーのキャラクターがかわいい。



10時半、中型のバスで出発して、ブエノスアイレス市内観光へ。まずは、レコレーター墓地。上流階級のための墓地で、墓石に素晴らしい装飾をされたものがずらりと並んでいる。1基3000万円するものもあるとのこと。貧しい人々を助けた元大統領夫人エビータの墓は人気があり、カラフルなお花などがたくさん供えられている。誤って生きたまま埋葬されてしまった可哀そうな女の子の霊は夜になると墓から出てさまようとのこと。

通りに出ると、犬を何匹も連れて歩いている人がいる。「犬の散歩屋さん」とのこと。仕事をしていて犬を散歩に連れて行けない人から3時間から丸1日ぐらい預かって、散歩をさせる商売とか。




11:13、バスへ。15分ほどで、世界で2番目にきれいな本屋さん「エル・アテネオ」へ。1919年に、劇場を改装してできたもの。ステージや天井画などはそのまま残っていて、2階のバルコニーから店内を見下ろすと、劇場だったことがよく分かる。
本を買っても読めないので、1階のキッズコーナーへ。読めないことには変わりないが、絵本を見て楽しめた。世界で一番きれいな本屋さんは、オランダにあるとのこと。

今日の最高気温は25℃の予報。風は気持ちよいが、陽ざしはきつい。半袖に長袖のシャツを羽織る。ブエノスアイレスが一番寒いのは7月で、マイナス2℃にもなる。気温が低いだけでなく湿度もあるので、嫌な寒さとのこと。



コロン劇場
街の中は渋滞。フロリダ通りは幅140m、20車線の大通り。これ以外の大通りの店は土曜午後から日曜はお休みになる。
12時、コロン劇場へ。3000人収容のオペラ座。音響が良いことで知られ、世界三大劇場の一つとのこと。
その隣の立派な建物はなんと、小学校!それと向かい合っているのが最高裁判所。コリエンテス大通りと7月9日大通りの交差点にそびえる白いモニュメント「オベリスコ」(高さ67.5m)は、スペイン人が来て400年を迎えた記念碑。






続いて、スペインからの独立宣言がなされた五月広場へ。広場に面したメトロポリタン大聖堂は、外観はネオ・クラシック様式で、古代ギリシャ風の12本の柱が並ぶ大聖堂らしからぬだが、内部はイタリア風のドーム型の天井が美しい荘厳な礼拝堂。床のモザイクは時計草。

同じエリアのピンク色が美しい建物は大統領府。広場が工事中で、近くへは行けなくて残念。







ブエノスアイレスに地下鉄ができたのは105年前。銀座線より14年古く、その建設時には日本から勉強に来ていたが、今では、日本で使われなくなった丸ノ内線や名古屋市の車両を使っているとのこと。生活苦のため、デモが多いそうで、今日も厚生省の前に人がたくさん集まっている。そのせいか、警官の姿が目に付く。

12:35、バスでレストラン”ラ・ビステッカ”へ。昔の赤レンガ倉庫を改装したものだそうだが、雰囲気が良い。ビュッフェの品揃えも素晴らしく、寿司バーまである。お肉も注文で切ってくれて、柔らかくて美味しい。デザートも満足。




14:10、バスで、ボカ地区へ向かう。途中にマラドーナが所属したチーム”ボカ・ジュニアーズ”のグランドがある。55,000人収容とのこと。ボカは河口の意味。タンゴ発祥の地。

14時半頃からボカ地区の中のカミニート(小路)を散策。タンゴの名曲「カミニート」の作曲家の友人の画家の主導でカラフルに色塗られた建物が並んでいる。テラスからボカゆかりのマラドーナ、エビータ、タンゴ歌手の人形が手を振っていたり、レストランの前では男女がタンゴを踊っていたり、マラドーナのそっくりさんがいたり、土産物店もたくさん並んでいて賑やか。

港の方へ行くと、ワイヤーで作った自転車を1200台積み上げたオブジェがあり、中国人作家のものとのこと。ボカの港は、「母を訪ねて三千里」でマルコが上陸したところだそうだ。




30分ほどのフリータイムの後、15時半、バスへ。空港に向かう。16:15、リオデジャネイロのエッセイサ空港に到着。ラタム航空のカウンターでチェックイン。満席とのことで、席がバラバラで39D。
セキュリティチェックでは、お水も、空港に着いてから渡されたお弁当もOK。出国審査では、顔写真と親指の指紋を取られて無事通過。
17時過ぎからゲートの近くで時間をつぶすが、搭乗開始が18:40なので、18時頃からお弁当を食べることに。日系人の方が作られたものだそうで、巻き寿司、煮物など、違和感の無い味。





今日はブエノスアイレスでG20(主要20カ国の財務大臣・中央銀行総裁会議)が開かれ、初めて仮想通貨の規制が議論されたとのこと。日本からは麻生財務大臣の代わりに、木原財務副大臣と日銀の黒田総裁が出席とのことだったが、空港での待ち時間に黒田総裁の姿を見かけた人もあった。

19時になって、やっと搭乗開始。19:40出発。
20:50から夕食のサービスが始まったが、コカ・コーラだけもらって、ひたすら眠ることに。

ペルーのリマ空港に到着したのが24:30。
午前1時にバスに乗り込んだが、ここで時計を2時間戻して、23時に。ホテルまで30分。
シェラトン・リマ!654号室。シャワーを浴びて、午前1時就寝。



 6日目 3月21日(水)
ナスカ(地上絵) ⇒ リマ 


昨晩、リマへの到着が遅かったにも関わらず、今朝は、ナスカ行きのセスナに乗るため、3:40起床。早すぎる朝食を簡単に済ませ、5:15集合で出発。バスでピスコ空港へ向かう。現地ガイドは2.5世のシンゴさん。暗い街を行くうちに眠ってしまい、目が覚めると砂漠地帯。殺風景な茶色の大地と山。空はどんより。そのうち海が見える。砂浜にはレストランと表示のある小屋が建ち並んでいる。
所々に町のように家が建っているところや、ゴルフ場らしい立派な門も。7時に日系人経営のお土産屋で休憩。





8:50、ピスコ空港に到着。新しくて立派な施設にビックリ!チケットが配られると、席の番号が12番とある。9:40、12人乗りのセスナ機に搭乗。パイロットは二人。一人2ドルずつ集めたチップを代表が握手しながらそっと渡す。12番は一番後ろ。シートベルトを装着。
9:44、滑走開始。ナスカの地上絵の上空まで30分の飛行。海岸から内陸へ。風紋を描いた砂の大地か、岩なのか? ベージュや薄いブルー、紫などの美しい色調。青空の下できれい。






地上絵の上まで来ると、パイロットが次々に13の代表的な絵の名前を日本語でも言って教えてくれる。
1.クジラ、2.コンパス、3.台形、4.宇宙飛行士、5.サル、6.犬、7.ハチドリ、8.クモ、9.コンドル、10.アルカトラス、11.オウム、12.手、13.木。
思ったよりはっきりと見えたし、事前の学習が功を奏してどれもよく確認できたのでよかった。デジカメには、ここだけはと、せっかく持って来た望遠レンズを装着したが、レンズに入る範囲が狭いので、難しかったような気もする。ともあれ、アルカトラスとオウム以外は撮れていたし、アルカトラスの隣の鳥と、木の隣のトカゲ(道路で分断された)も撮れたので、上出来!30分ほどで終わり、ピスコ空港に戻ると、11時半。セスナに乗っている時は、気分が悪くはなかったが、酔い止めが効きすぎているのか、降りてから何だかフラフラする。





昼食のレストランまで20分。メニューは、セビッチェ(海鮮マリネ)と、海鮮炊き込みご飯にデザート(ミルクキャラメルのクレープと、ルクマという果物のアイスクリーム)。食欲が無い上に、セビッチェはかなり酸っぱいし、炊き込みご飯は塩辛くて、あまり食べられなかったが、デザートは美味しく頂いた。食事が終わってレストランの外に出ると、青い海とリゾートの雰囲気。




13時、バスへ。14:45、朝、休憩させてもらった日系人経営のお土産屋さんへ。15時半までショッピングタイム。スーツケースが23kgギリギリなので買い控えしていたら、添乗員さんから、2個預けられるので、機内持ち込み用のバッグにも荷物を詰めて一緒に預ければよいと教えて頂き、安心して買い物を続ける。









この後、日程表では明日に予定されていたリマ旧市街の観光を今日に前倒しする計画だったが、ペルーの大統領が辞任したという情報が入り、大統領官邸あたりが封鎖されているかもしれないということで、観光は明日に回してホテルに帰ることに。
17時ごろリマ市内に入ると、歩道に雑然と露店が並んで賑やか。








17時半、ホテル帰着。17:45から、添乗員さんの案内でホテルの隣のショッピングセンターへ。ペルーの通貨の 1ソルは35円。支払いは米ドルでOKだが、ドルの硬貨は受け取ってくれない。おつりは、ソルの硬貨で渡される。店を出ようとすると、レシートと品物を照合するチェックがあり、レシートにスタンプを押してもらう必要がある。

18時半過ぎにホテルに戻る。正面の国会議事堂がライトアップされて輝いている。19時から夕食。部屋に帰り、シャワーを浴びて22時就寝。



 7日目 3月22日(木)
リマ ⇒ クスコ郊外 ⇒ ウルバンバ 

サンフランシスコ教会

5時起床。今日も、午前中にクスコ行きの飛行機に乗るため、早起き。朝食後、7時に出発して、リマ旧市街の観光。
まず、グラウ広場に立つ提督ミゲル・クラウの記念碑、ペルー独立の父と呼ばれるホセ・デ・サンマルティンの騎馬像があるサンマルティン広場などを回って、7:20、バスを降り、徒歩観光へ。気温も風も気持ち良い。まずは、サンフランシスコ教会。前庭にたくさんの鳩。バロック様式の正面装飾が美しい。中ではミサが行われている。






大聖堂

続いて、アルマス広場(マヨール広場)に面した大聖堂へ。コロニアル建築の特徴というバルコニーが美しい。
柵で囲まれた大統領官邸。大統領辞任の翌日なので、警官が大勢いたり、車の交通規制もあるが、思ったより落ち着いている。国民も辞任を予想していたとのこと。
黄色い建物は市庁舎。黄色はリマの街の色。




サント・ドミンゴ教会



上層はピンク色で下層が赤いのは、サント・ドミンゴ教会
8:10、バスへ。天使像の立つ5月2日広場を通り、リマ空港へ向かう。
ペルーには電車も走ってはいるが、車社会。トヨタ車は人気。フロント部分が壊れたようなタクシーもたくさん走っている。料金は交渉次第。バスも路線は決まっていなくて、行き先は車体の横に表示されている。カラフルな輪タクもよく見かける。平均月給は6〜7万円とのこと。








8:50、リマ空港に到着。機械で荷物タグを出し、チェックイン。荷物を2個預けるが機内持ち込み用のバッグは鍵もベルトも付いていないので、ちょっと心配。
9:10からフリータイム。ショップでアクセサリーを買ったら、おつりの硬貨の代わりにキャンディー2個。
9:55、1番ゲート前へ。10:25搭乗開始。席は29Lで最後列の窓側。10:55出発の予定が50分遅れるとのこと。結局、12:15にやっと離陸。すぐに海上に出たが、やがて山地の上空へ。
13:10、クスコ空港に到着。35分遅れ。荷物は無事に受け取れた。






13:40マイクロバスでレストランに向かう。標高3400m。高地と感じるのは、5〜6時間してからとのこと。酸素を吸うとその時は楽になるが、順応機能が落ちるという理由で酸素ボンベは渡されない。高山病にならない秘訣は、深呼吸する、平地の2〜3倍の水を飲む、あまり気にしないこと。
現地ガイドは、日本語が上手な セルヒョー鈴木さん。習ったことは無いが、名古屋などで何年か生活していたことがあるとのこと。
14時、クスコのアルマス広場近くのレストランに入る。キヌア(穀物)のスープ、ペルー風焼きそば、チョコレートケーキ。スープはひどく薄味で、お塩を振って食べたが、焼きそばは、日本の醤油入りの焼きそばの味だった。




マイクロバスで空港の近くまで戻ってから、バスを乗り換えて45分ほど走り、クスコ郊外の黄金教会群へ。途中、突然大きな雹が降り出して、ビックリ。
16時、アンダワイリヤス・サンペドロ教会へ。建物の前のカラフルな敷石が素晴らしい。教会の外観は素朴だが、内部は、壁画、宗教画で埋め尽くされていて、アラベスク風の天井も美しい。祭壇は金銀で、ロシアの教会を思わせるきらびやかさ。キリスト教を現地の宗教と同化させるため、たくさんの絵を用いたとの説明。写真撮影禁止だったのが残念。

16:40、バスへ。頭がクラクラする感じがするが、深呼吸すると直る。




16:50、サン・ファン・バウリスタ教会へ。こちらも、壁や天井に絵がびっしり描かれている。地獄の絵が多い。洗礼のヨハネの教会。先ほどのアンダワイリヤス・サンペドロ教会より100年遅い。小さなパイプオルガンがある。
雨が降ったせいか寒くなり、上着を着る。










17:10、バスへ。ガタガタ道を2時間。眠ってしまっていたが、19:10、ウルバンバのホテルに到着。外は真っ暗。ここは標高2,800m。部屋はコテージ風な離れの102号室。広いフローリングの部屋で、ベッドや家具など可愛い雰囲気。









夕食のメニューは、アスパラガスのクリームスープ、ポークソテー、サツマイモののマッシュ、フルーツサラダ。昼食のスープは、ひどく薄味だったが、こちらは、ほとんど食べられないぐらい塩辛い。ポークソテーのソースは甘くて美味しい。紅茶はクスコ産で、日本で飲んでいるのとは味が違う。

21時、部屋に戻り、マチュピチュに滞在する2泊分の荷物を分ける準備。マチュピチュ行きの列車にはスーツケースを積み込むスペースが無いため。
シャワーを浴びる。熱いお湯をかぶると息が苦しくなると言われているので、ぬるめの温度で。10:50、就寝。 



 8日目 3月23日(金)
ウルバンバ ⇒ マチュピチュ  


二枚重ねの分厚い毛布が重かったが、それでも寒いのでカーディガンも着て寝ることに。3時に目が覚め、そのあと、鳥の声が、きれいなのだがやかましくてまた目が覚めたり。
7時起床。8時少し前から朝食。高地では消化不良になりやすいため、食べ過ぎないようにとのことなので、控えめに。
緑やお花がいっぱいのホテルの庭を散策。高低差があり、赤い瓦屋根のコテージが散在し、癒される風景。早朝に鳴いていた鳥と思われる意外に大きな黒い鳥が長い脚で走っている。







民族衣装の女性達がホテルのエントランスに民芸品を並べて売っている。何を買うともなく眺めているうちにタペストリーにしたら良いと思われる織物が気に入り、60ドルとのことだったが、添乗員さんの交渉で55ドルに。おまけに小さなアルパカの人形。そして、お店の女性の満面の笑み。








9:45、出発。バスで10分ほどのウルバンバ駅へ。スーツケースは旅行会社の事務所に預けて、インカ・レールのセークレッド・バレー号に乗り込む。ブルーの車体。中は、2〜4席の食堂車風。走り始めてからまだ1年なので、知名度が低く、すいている。
10:30出発。ゆっくりのスピードでマチュピチュ駅までのんびり3時間。展望車両に行くと、レモンのドリンクと大きなインカコーンなどのサービス。緑も多くて景色がきれい。10:55、山の中腹が白く見える。マラスの塩田とのこと。11:10、ウルバンバの昨晩泊まったホテルが見える。





11:20、400mのロッククライミングでしか泊まれない崖の上のカプセルホテル、”スカイロッジ・アドベンチャー・スイート”!ガラス張りとのこと。11時半からフルコースのランチ。メニューは、トウモロコシの蒸しパンにトウモロコシのソース、チキンのソテー、ペルー産の芋、デザートはキヌアをまぶしたチョコレート、アンデスミントティー。雨季なので、ウルバンバ川の水量が多く、特に上流は流れが激しい。





13:30、マチュピチュ駅に到着。標高2400m。
マチュピチュは「老いた峰」の意味。山歩きに不要な荷物は預けて、リュックとショルダーバッグで出発。洪水のために臨時に移動して遠くなったバス停まで歩き、待つこともなく、13:50、乗り合いバスに乗車。細いガタガタの山道をくねくねと曲がりながら登るので、バスがすれ違う時などはヒヤヒヤする。
14:10、マチュピチュ遺跡の入口に到着。入場にはパスポートの呈示が必要。上着は脱いで、14:25から登山開始。最初は登り道。ゆっくり、深呼吸をしながら行く。15分ほどすると、憧れのマチュピチュ遺跡の全景と後ろにそびえるワイナピチュ(若い峰)が目の前に広がり、感激!もとは、白い花崗岩に黄色いかやぶき屋根の美しい町だった。大きなリャマが草を食んでいる。




主神殿さらに上に上がり、展望のきくところからの眺めを楽しんでから、奥の昔の入口から遺跡の中に入り、段々畑の向こうに貯蔵庫や見張り小屋を見つつ、太陽の神殿、墓陵、主神殿、インティワタナ(日時計)、コンドルの神殿、石切り場などをガイドさんの説明を聴きながら見て回る。ビスカッチャを見かける。耳が長く、アンデスウサギと呼ばれるが、実はネズミの仲間とのこと。途中、雲が出てきて寒くなったので上着を着たが、とうとう小雨が降ってきた。でも、カッパを羽織る程度で済んだのでよかった。






出口から出て、16:50、乗り合いバスへ。またスリル満点のくねくね坂道を下ってマチュピチュ村へ。添乗員さんによると、こんなに観光客が少なくて楽に観光できることは、なかなか無いそうだ。入場人数の制限のため、チケットが午前と午後に分けて売られるようになったが、午後の入場は初めてだとのこと。





ガイドさんの話の要点をまとめると:インカの人々は大きな石の造作物を造る技術を持っていなかった。つまり、マチュピチュを造った人たちと住んでいた人たちは別。骨を調べて、住んでいた人たちは力仕事をしていなかったことが分かった。造った人たちが何故いなくなったのかは謎。残念ながら、調査が始まる前に盗掘されたりして、調査できる物品が少ない。










バスを降りてから、村の市場へ。果物は種類が豊富。昼食の時に出ていた食用ほうづきの実なども売られている。
ホテル ”エル・マピ” は、マチュピチュ村の中央通りに面した新しいホテル。部屋は225号室。ここに2連泊。夕食まで時間があるので、18時から先にシャワーを浴びる。









19時からホテルのレストランで夕食。前菜とメインディッシュをそれぞれ 6種類の中から選択。前菜は、名前に魅かれて、アンデスのめぐみ(現地の芋や豆など)を、メインはペルーの伝統料理ロモサルタード(牛肉と玉ねぎ・トマトの炒めもの)をチョイス。デザートの他に添乗員さんがほうづきの実とチリモヤ(果物)を試食させて下さり、なかなか美味しかった。食事を終えて部屋に帰ると20:30。しばらくすると、急にお腹が痛くなってビックリ。高山であることを忘れて、つい食べ過ぎたせいかも。胃薬を飲むと、すぐに楽になった。22時就寝。



 9日目 3月24日(土)
マチュピチュ


5時起床。朝食の時、ウチワサボテンの実を食べる。赤くて甘い。
今日は午前中にマチュピチュ遺跡からインカ道に行く。7時集合で出発。昨日のバス停まで歩いて、7:10発のバスに乗車。7:45、遺跡の入口から歩き始める。朝霧がかかっていたが、徐々に晴れていく。8時からインカ道へ。インカ帝国の情報と物資の流通を担ってきた道。不揃いの石畳と石段が続くゆるい上りの道を足元に気を配りながら、絶景も楽しみつつ行く。ところどころで休憩して、水分補給。高所にもだいぶ慣れた。






1時間余り歩いて、9:10、頂上の太陽の門インティプンクに到着。かつてはここがマチュピチュの唯一の入口で、反対側から何日もかけてインカ道を歩いてきて、はじめて遺跡を目にするところだった。今も、3泊4日などのインカ道トレッキングが大人気。
絶景を眺めつつ休憩して、水分補給したり、お菓子を頂いたりしている間、瞬く間に霧が来たり去ったり・・・。








9:50、休憩を終え、来た道を下り始める。10:30、日程表には無かったインカ橋の方へ寄り道。ほとんど平坦だが、所々にある上りの石段がきつい。途中に門があり、そこで名前と時間を記載するようになっている。
11時、インカ橋に到着。切り立った崖の中腹に作られた細い道に丸太が渡してあるだけの小さな橋。敵の襲来の際に落とすようになっている。危ないので、途中までしか近づけないようになっているが、崖から落ちる人もあるとか。先ほどの記名はそのためのものかと納得。






11:50、遺跡の入口のレストラン”サンクチュアリーロッジ”にて昼食。ギターとチャランゴという小型のギターのような楽器でフォルクローレショー。店の外は、午前の組と午後の組が入り混じって賑やか。食事を終え、13時にバスへ。
13時半にホテルに戻ると、午後はフリータイム。14時頃から外に出てマチュピチュ村を散策。1時間ほど土産物屋などを見て回っていると、雨がぱらつき始めたので、一旦ホテルに戻る。雨が止んだらまた出てみるつもりだったが、もう特に目新しいところもなさそうなので、17時半までベッドに横になって、NHKワールドを見ながらトロトロして過ごす。





18時から夕食。昨晩、6種類のメニューから選んでおいた野菜スープと豚肉の揚げ物とサツマ芋。パパイヤジュースが美味しかった。旅行中に誕生日を迎えた人が、8人の中に3人もいて、添乗員さんから、それぞれにバースデーケーキとペルーらしい車の陶器の置物のプレゼントを頂き、皆さんから祝福して頂いた。





19時に食事を終えて、夜のマチュピチュ村へ。
昼間とはまた違った雰囲気。教会ではドアを開けてミサを行っている。賑わう村をぐるりと回って、20時に部屋に戻り、シャワーを浴びて、21時半、就寝。よく頑張って歩いた一日だった。









 10日目 3月25日(日)
マチュピチュ ⇒ オリャンタイタンボ ⇒ クスコ ⇒リマ


5:45起床。6時半から朝食。8:10集合で出発。手荷物を持って小雨の中をマチュピチュ駅まで3分ほど歩く。駅前でしばらく待って、8:53発のペルー・レイルに乗り込む。今度はエクスペディションという車両。車内に絵が描かれていて、天井にも窓のある展望列車。オリャンタイタンボ駅まで2時間。9:10、インカコーンとシナモンのパンと飲み物のサービス。ミルクコーヒーをもらう。シュガーを断ったら、意外に苦かった。雨が上がり、陽が射してきた。







11時、オリャンタイタンボ駅で降りてバスへ。添乗員さんに、
ゆでとうもろこしを試食させて頂く。オリャンタイタンボは宿場の意味。この町の観光は日程表には無かったが、「おまけ」で案内して頂けることになった。インカ帝国の砦の遺跡(遠景)、昔ながらの家で食用ネズミを飼っているところ、石畳の道路や門を見て回る。カラフルでかわいい町。
干し草に集まる食用ネズミがかわいかったが、そういえばマチュピチュのレストランに動物の干物のような写真があって、何だろうと思っていたけれど、これだったのか・・・と。






11時半、バスへ。12時前に昼食のレストランに到着。ビュッフェだが、アルパカの肉を試食。ここでもケーナでフォルクローレショー。12:55、バスへ。ウルバンバの旅行会社の事務所で預けていたスーツケースの整理。
13:35、バスへ。クスコに向けて山道を行く。車窓からの緑の山野がとてもきれい。雪山も見える。






大聖堂


14:55、クスコに到着。旧市街の中心はアルマス広場。正面に建つのは荘厳なコロニアル建築の大聖堂。その右手に建つのは、ラ・コンパーニア・デ・ヘスス教会。石畳の細い道を行くと、精巧な石積みの「12角の石」。








最後に、太陽の神殿と言われるサント・ドミンゴ教会へ。ここも日程表には入っていなかったので、各自で5ドルの入場料を払って入場。元は修道院だったというスペイン風の造りだが、インカの一番の聖地とのこと。大地震で教会は壊れたが土台の精巧な石積みはインカ時代のまま残って展示されている。神殿を飾っていた財宝は、スペイン人がインカ帝国を滅亡させた際に本国に持ち帰ってしまい、わずかしか残っていない。





16:20、バスへ。クスコは標高3,400mで、3日前に訪れた時には、時折、頭がクラクラする感じがあったと思うが、もう、空気の薄さにも慣れたようで、、高地とは感じずに歩き回っていた。とうとう、これで観光もすべて終了。

16時半過ぎ、クスコ空港に到着。チェックインが終わると、4日間ガイドして下さったセルヒョーさんとお別れ。セキュリティチェックを終えて4番ゲート前でゆっくりしていたが、時間があるので、アメリカと日本の税関申告書を書き終え、旅行者のアンケートも済ませる。




19:15、搭乗。3+3の中型機で、席は3A。せっかくの窓側の席だが、もう外は真っ暗。19:40出発。離陸時には、碁盤の目のような道路に沿ったオレンジ色の街の明かりがきれいに見えた。
21:00、リマ空港に到着。21:40、乗り換えのためスーツケースを預け直して、空港の前のホテルで夕食。あざみのカルパッチョ、アスパラガスのリゾット、リンゴパイ。22時半、ホテルを出て、空港へ。セキュリティチェックと出国審査を終え、23時からゆっくりしていると、1時間ぐらいしてゲートの表示が出て22番ゲートへ。


 11日目 3月26日(月)
リマ ⇒ ロサンゼルス

ロサンゼルス空港ロサンゼルス行きの便の席は、42F。席がバラバラで、しかも3席の真ん中なので、添乗員さんが何度もチェンジを頼んで下さったが、空席が無いとのこと。0:30、搭乗。隣が日本人の若い女性で、声をかけてみたら気軽に一つ後ろの席と替わって下さったので、いとこと隣同士の席に。
1:00、出発。背中に首枕と機内の枕を上下に並べて当て、背もたれに斜めに寄りかかるようにしていたら、結構よく眠れた。目が覚めると8時。ロサンゼルス時刻に合わせて時計を2時間遅らせて、6時。6時半から朝食のサービス。ホットサンドイッチとワッフルを半分ずつシェア。夜中の機内食は睡眠優先でパスしているので、美味しかった。




ロサンゼルス空港 麻薬犬7:40ロサンゼルス空港に着陸。機械での入国審査では、今回はひっかかり、指紋と写真を撮り直してOK。パスポートの写真が普段よりこわい顔で写っているのを機械は理解してくれないので、困る。
8時半過ぎからJALのチェックインカウンターに並ぶ。今度は席が決まっているので気が楽。
9:30、やっとカウンターが開くと、JALのスタッフがカウンター前に一列に並んで「おはようございます!」とご挨拶。さすがはJAL!
搭乗券が出ると、1Dで、行きと同じ最前列の通路側。





セキュリティチェックを終え、10時からワンワールドのラウンジで軽くお食事。11時からシャワーを浴びようと思ったら、スタッフのおばさんの説明が不十分でちょっとしたトラブルになりかけたが、同行の方に助けて頂いて、無事に解決。
さっぱりしてから、免税店を覗いたあと、ゲートの近くまで行って座ってゆっくり。13時、135ゲートへ。13:30、搭乗。飛行時間は約12時間。14時過ぎ、離陸。西海岸の海岸線がきれいに見える。







オーディオでドビュッシーのピアノ曲やフィギュアスケートのミュージック集などを聴く。
しばらくして昼食のサービス。テンダーロインステーキをチョイス。食後、さらに音楽を聴いていると眠くなったので、シートを平らにして眠る。
目が覚めたので歯を磨いてすっきりしてからもう一度眠ると、食事のラストオーダーとのこと。わかめうどんとフルーツをオーダーし、ストロベリーアイスをシェア。

 


 12日目 3月27日(火)
ロサンゼルス ⇒ 関西空港


17:50、予定より早く、関西空港に無事到着。日本では、桜の開花が例年より一週間早く、もう満開とのこと。
18時、スーツケースを宅急便に預けて、予定より30分早い18:46発の”はるか”の自由席に乗車。新大阪到着19:35。次のひかりは8分後の19:43発!
サンドイッチと紅茶を買ってプラットフォームに出ると、自由席とは反対側の車両!慌ててプラットフォームを走り、無事に自由席へ。品川駅着22:33。 23時過ぎに無事帰宅。




今回の旅は添乗員さんも、各地のガイドさんも、気持ちが悪いというぐらいラッキーで、乗り物の乗り継ぎはうまくいくし、渋滞には巻き込まれず、観光地では人が少なくて、大雨が降ってもバスの車内だったりして、恵まれた旅だった。

添乗員の名倉さんは、スペイン語も達者で、現地の人達とも親しく、色々と気配りをしてくれて、同じ会社の他のツアーの人たちからも羨ましがられるほどの素晴らしく頼りになる添乗員さんだった。

同行の三組のご夫妻も穏やかで良い方々ばかりで、楽しかったし、心配した高山病で苦しむこともなく、足腰の痛みもなく、予想以上に元気に歩けて快適だった。また明日から忙しくなるけれど、心身ともにリフレッシュできた良い旅だった。

お世話になったすべての方々に感謝!

因みに、イグアスから自宅へ送った絵葉書は、約1か月半かかって届いた。